ブログ放置期間中にも、いくつかの本を読み、映画を観た。そもそも、このブログを始めたきっかけは、読んだ本、観た映画の感想を書き留めておこうと思ったのだった。…ということで、溜まった感想文を少しずつアップしていこうと思う。(多分、全部は無理だけど…)
書店で「話題の本」として並べられていた【祖国とは国語】を読んだ。この本は、数学者・藤原正彦が書いたもので、以下の3つの作品が掲載されている。
1. 国語教育絶対論
2. いじわるにも程がある
3. 満州再訪記
1.が本のタイトル【祖国とは国語】に関わる文章で、2.は著者の家族内での数学・科学についての会話にちなんだエピソード集、3.は著者の出生の地・満州を家族とともに訪れた際のエッセイ。
数学者が国語について語る、という点に惹かれて手にしたのだが、読んで正解だった。数学の世界での"真偽"は、True(100%) or False(0%)で、あいまいな部分がない。しかし、現実世界では、あいまい(グレー)なことばかり。数学の世界で白黒はっきりしているのは、"定理"があって、それを出発点にしているから。では、グレーな現実世界で出発点とすべきは何か?それを著者は"情緒"としているところが、すごい。現実世界で物事を主張したり、誰かを説得するとき、この"情緒"を出発点とし、言葉で、語彙や表現を駆使して、論理的に進めなければいけない。日本人にとって、言葉、語彙、表現、論理的思考を育むのは他ならぬ"国語"なので、昨今の英語教育の優先や、ゆとり教育、産学協同などは、現代の国際社会において日本の国力を弱体化させていく原因になりうる、と言う。
この本を読み終えて数日後、中央教育審議会が小学校高学年での英語必修化を提言した。そして、石原都知事が吠えた。
「日本人がものごとを考えるのは、やっぱり日本語で考えざるをえない。日本語のもたらす語感、日本人独特の感性、情緒を皆さんが持たなければいけない」
「ナショナル(国家的)がないものは決してインターナショナル(国際的)になるわけがない」
なるほど。この本を読む前は、「英語必修?いいんじゃない、脳が若いときに始めた方が身につくって言うし」とか、「石原、また吠えてるよ」くらいに思ってただろうけど、今は違う。やっぱり、国語は大事だ。私が今、後悔してるのは、小・中・高校の頃に、もっと本を読んでおけば良かったってこと。本には、"読むべき時期"って必ずあると思う。そのときの感受性で読み返すことは決してできないから。
国語は大切。

【
祖国とは国語】
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posted by nmf at 20:03
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