2006年6月21日(水)
この日は日本代表の合宿地・ボンに行く。まずは、朝ごはんを食べにホテルのレストランへ行くと、ランチョンマットがサッカーのピッチになっていた♪ロビーにはサッカーボール型のベンチがあったりして、郊外の不便な立地だからか、ささいなことでもワールドカップ色を出そうと努力しているホテル側の懸命な姿勢が窺える。

ランチョンマット
昨日、ホテルのフロントにお願いしておいたタクシーが時間通りにやってきた。運転手さんはトルコの人だった。「英語は得意じゃない」と、言いながらも、たくさんおしゃべりした。「ケルンの大聖堂は見た?立派だろう?」とか、「お父さんの代でトルコからドイツにやってきた」とか、「明日ドルトムントのスタジアムに行くの?あのスタジアムは本当に素晴らしいよ!」とか。とても親切な人で、私たちの素朴な疑問にも一生懸命答えようとしてくれて、嬉しかった。こりゃ、チップはずまなきゃ!と、思いながらも計算できなくなっちゃって、後から考えるとチップはずむどころか、一般的な額(10%程度)よりも少なかった。(笑)ごめんよ、トルコの運転手さん…。
ケルン中央駅に着く。昨日、フランクフルト中央駅で乗り継ぎの待ち時間中に、新型自動券売機で購入した切符を握りしめ、ホームへ向かう。DB(ドイツ鉄道)では黄色の張り紙が時刻表なのだが、とても見やすい。行先と時間がわかれば出発ホームもすぐにわかる。

ケルン中央駅
ケルンからボンは約20分。ボンに着いてホームから出口方面へ向かうと、SAMURAI BLUEの張り紙があって、JFAが設置するG-JAMPSに誘導してくれる。

SAMURAI BLUEの張り紙
SAMURAI BLUEの道先案内に従って進むと、G-JAMPSに着いた。

G-JAMPS
G-JAMPSの前にはドイツ人の小学生が遠足みたいな感じで来ていて、日本人を発見するなり、「ヤーパン!」とか、「ニッポン!」とか、「コンニチハ!」とか、大騒ぎ!
G-JAMPSの中に入ると、
クロアチア・サポが10ユーロで買ったフラッグ(笑)を、スタッフが配っていた。
そもそも、ボンを訪れたのは日本代表のキャンプを見学するためで、練習場として使っている地元クラブ
BSCのスタジアムSportpark Nordに行くことが目的だった。スタジアムの名前は把握していたが、場所とボン中央駅からの行き方を下調べしてこなかったので、とりあえず、G-JAMPSに行けば情報が得られるだろうと思ったのだった。早速、フラッグを配っていたスタッフに尋ねると、「メンバーは今朝、ドルトムントに発ちました。昨日の18:00からの練習が最後でした」とのこと…。ショック!でも、良く考えれば、試合前日には現地入りするのが当然だ。自分の調査不足と読みの甘さを悔やみつつ、気持ちを切り換えて、日本代表を応援する施設と、ボンの街を楽しむことにした。
G-JAMPには、熊野神社など複数の神社が連名で必勝祈願した旗や、選手全員の名前が書かれた高崎の青いダルマ、某TV番組の企画でWBCの日本代表から贈られた折り紙のサッカーボール等が飾られていた。特大ユニや、青いポストカードにメッセージを書いて、まだあきらめない!という気持ちを強くした。

必勝祈願の旗

青いダルマ

折り紙のサッカーボール
G-JAMPSには、映写室のようなところがあって、SAMURAI BLUE TVと題して、ボンに来てからの代表の練習風景を流していた。その映写室で隣に座っていた日本人のおじさんが、日本のスポーツ新聞を持っていた。その表紙には、【サプライズ】と【巻】の文字があった。ドイツに来てから、日本の情報に一切アクセスしていなかったので、日本でも巻・待望論が持ち上がっていることを知り、妙に納得した。【サプライズ】とは思わない。ただ気迫あるプレーを見せて欲しかったから、やっぱり、巻だろう。
G-JAMPSを見学し終えて、ボンの街中へ行くことにした。外に出ると、日本代表サポ犬・ロンメルがいた。このミニチュアダックス、6月8日にドイツ入りしたはずなので、不敗神話はオーストラリア戦で終了してしまった。ごくろうさま。

ボン中央駅前

改修中のミュンスター寺院

ベートーベン像
お昼ごはん、どうする?って、ぶらぶら歩いていると、食べ物やさんの中でおとなしく座ってご主人を待っている、お利口なわんこがいた!かわいい。

お利口わんこ
さて、念願叶ってNORDSEEでお昼ごはん!ガイドブックにも、ネットの口コミにも載っているドイツのシーフード・チェーン。ボンでようやく発見した!ニュルンベルクでも、フランクフルトでも食べたけど、すっかり、お魚サンドイッチの虜になってしまった。
オランダでは生で食べる(尻尾をつまみ、空を見上げた状態で食らう♪)というニシンを、ドイツでは酢でさっぱりとしめ、タマネギと一緒に少し固めのロールパンに挟んで、サンドイッチとして売られている。これが、もう、最高!具として、ニシン以外にも光り物の魚が数種類と、南蛮漬けみたいにフライを甘辛く味付けしたものや、シンプルなサーモン・マリネもあって、サンドイッチの種類は豊富。だから、毎日でも食いたい!全種類、制覇したい!食べるのに夢中で、サンドイッチそのものを撮るの、忘れた。

NORDSEE
この日、代表の練習を見て、巻にサインもらう気満々だったので、試合の無い日だったけど、終日ユニで過ごした。だから、ボンの街中でも良く声を掛けられた。そういえば、この日最初の写真攻撃は、ケルン中央駅のトイレの中だった。(笑)ドイツの公衆トイレは、お金が要る。有料トイレはイタリアでも体験済みだったし、ガイドブックにも載っていたので問題なかったが、ドイツの有料トイレは入口にコインを入れる機械がついていて、提示された金額をきっちり入れないと、中に入ることができない。その機械にはおつりを出す仕組みがないので、予め、トイレの中の別の場所に設置された両替機でコインを用意しないといけない。金額はトイレによって違う。フランクフルト中央駅では男女とも同額だったが、ケルン中央駅では女性の方が高かった。はじめ、男性側の金額を見て、「ちょうどある」と思って並んでいたのに、いざ投入してみると、改札口(という感じなんだ、本当に)が開かない。良く見ると、金額が違う!両替機に逆戻り…なんてことがあった。だから、トイレを出ようとしたときに、おばさんから声を掛けられて、少し驚いた。「私たち、何かやっちゃった?金額不足?」でも、違った。おばさんはメキシコのユニを着ていて、私たちの胸元を見て、「日本?」って、聞いてきた。そう、日本のユニは日の丸やJAPANの文字が小さくて、あまりなじみのない人にとっては、パッと見、わかりにくいらしい。確かに、アディダスの青と言ったらフランスだもん。世界の皆さん、胸元に星がついていたらフランスで、星がなければ日本ですよ!(笑)このメヒコ・サポのおばさん、「今日、ポルトガルと決戦よ!」って、超ノリノリで、朝からハイテンションだった。とりあえず、「ボルヘッティ!」って、言ったら喜んでくれた♪各国の挨拶はわからないけれど、エース・ストライカーの名前を言えば、それが挨拶代わりになる!
NORDSEEのテラス席でお魚サンドイッチを食べていたときには、スペイン・サポの男の子たちから写真をお願いされた。集団の中で唯一英語を話せそうな男の子が、たどたどしくも、「全32ヶ国のサポと写真を撮りたくて、日本はあなたたちにお願いしたいのですが」って、めっちゃ丁寧!「オッケー!」って、言ったら、スペインの男子集団が私たちのテラス席を包囲し、大騒ぎしながら、パチリ。私からの挨拶は「トーレス!」彼らからのお返事は「ナラザキ!」って、意外なところつかれた。(笑)
そろそろ、ケルンに戻る。行き(ケルン〜ボン)は代表の練習見たさで特急を使ったけれど、帰り(ボン〜ケルン)は特に急いでいないし、鈍行の切符を買うことにした。昨日、フランクフルト中央駅で体験済みの自動券売機を張り切って操作していると、どうも様子が違う。乗りたいローカル電車は検索できたけど、お金を払う画面に進まない。数分格闘していると、駅員さんが助けに来てくれた。ワールドカップ期間中は、どこの駅でもスタッフが充実していて、困ったことがあったらすぐに聞ける体制が整っていた。ドイツのホスピタリティ、満点!さて、ここからは、駅員さんとのやりとりをなるべく忠実に再現しようと思う。
駅員さん「何かお困りですか?」
私「ケルンに行きたくて、(画面を見せて)この電車に乗りたいのですが、切符が買えません」
駅員さん「この機械では買えませんよ」
私「えっ?」
駅員さん「あっちの機械で買えます。カードは使えませんが、ケルンまでなら二人で12.2ユーロです。さあ、行きましょう」
私「昨日、フランクフルト中央駅で同じ機械で買えました。カードも使えました」
駅員さん「昨日はいくら払いましたか?」
私「…」
駅員さん「昨日の切符、持っていますか?」
私「アイドンノー」
わかる?途中で気づいたの。今朝、キセルして来たってことに。「…」ってところでめっちゃ考えた。昨日カードで払ったのは二人分で6ユーロ。何で、鈍行で帰ろうとしている今の方が高い金額(12.2ユーロ)を提示されるのだろう?あっ!昨日の6ユーロって、もしかして特急料金のみで、乗車券を含んでいない?!DBには改札が無いから、切符は捨てなければ手元に残る。実際、私も昨日の切符を持っている。でも、ここで出したらキセルがばれる。ガイドブックには無賃乗車とみなされると罰金を取られるって書いてあった。とっさに「アイドンノー」(笑) ”Do you have a ticket?” に対して、”I don’t know.” (爆笑) 完全に挙動不審。っていうか、とっさに頭の悪い子を演じていた。旧型自動券売機の前に連行され、本当は現金をあまり使いたくなかったけれど、言われるがままに12.2ユーロを払い、満面の笑みで「サンキュー!」って、そそくさとホームに向かった。考えてみると、行きの特急の中で検札が来なかったから無事だった。もし、検札が来て、自信満々で6ユーロぽっちの切符を見せていたら、いったいどうなっていたのだろう?(笑)
ケルンに着いて、大聖堂前のPV会場へ行く。キックオフ1時間前は閑散としていて、画面には映画が流れていた。

ケルン大聖堂前のPV #1

PV会場横のローマ・ゲルマン博物館

ケルン大聖堂前のPV #2
PVでポルトガル×メキシコ戦を観る。ポルトガルは既に決勝T進出を決めていて、メキシコは引き分け以上で確定。負けてしまうと、イランと対戦しているアンゴラの結果次第、という状況だった。連れは、日本代表を生で観るのはニュルンベルクでのクロアチア戦が初めてだが、メヒコ代表は日韓のときに仙台で観ていて、応援歌も少し歌える(笑)という、メヒコびいき。PV会場は圧倒的にメヒコ・サポが多く、少数のポルトガル・サポと、私たち以外にも日本、イングランド、スウェーデンの観客がいた。連れに聞かされていたけれど、メヒコの応援は本当に楽しい!コーナーキックのときに足踏みをしながら両手をぶるぶるさせる動きや、「メヒコ!メヒコ!ドゥラ♪ドゥラ♪ドゥラ♪」って掛け声とか、一個一個のプレーに対する反応がオーバーだし、本当に見ていて楽しい。でも、私たちの前にいたポルトガル・サポの夫婦(おじさんとおばさん)も素敵で、ポルトガルの2点目が決まったときには、興奮したおばさんがおじさんに強烈で濃厚なチューを見舞っていた。(笑)結局、メヒコは負けてしまったけれど、アンゴラがイランに引き分けたので、決勝T進出が決まった。イェイ!
この次の試合、オランダ×アルゼンチン戦は、その時間帯に大聖堂でコンサートがあるとかで、PVは行わないとのこと。これは、PV入場時に看板で確認済みだったけれど、MCがそれを伝えると、みんなブーイング。でも、悪意のあるものではなく、仕方ないなぁって感じだった。もし、オランダ×アルゼンチン戦が消化試合でなければ、本気で怒ったサポがいたのかもしれない。良かった、どっちも決勝T進出を決めていて。(笑)
<この日に行われた試合>
[D] 16:00 ポルトガル 2-1 メキシコ @ゲルゼンキルヘン…ケルン大聖堂前でPV観戦
[D] 16:00 イラン 1-1 アンゴラ @ライプツィヒ…同時刻開催のため見れず
[C] 21:00 オランダ 0-0 アルゼンチン @フランクフルト…ホテルの部屋でTV観戦
[C] 21:00 コートジボアール 3-2 セルビア・モンテネグロ @ミュンヘン…同時刻開催のため見れず
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